
Overview
プロジェクト概要
従業員30〜50名規模の精密部品メーカー向けに、営業部門が使うkintoneと、製造現場で長年運用されてきたオンプレミス型生産管理システムをつなぐ情報可視化基盤を開発しました。
仕様が十分に文書化されていない基幹システムへ初期段階から書き込むリスクを避け、Phase 0で接続方式と業務影響を調査、Phase 1で在庫・進捗・出荷予定の読み取り連携を実装、受注情報の書き戻しはPhase 2として別途整理する段階構成を採りました。
- 業種
- 精密部品製造業
- ロール
- 接続方式調査 / 要件定義 / 参照連携設計 / Python開発 / テスト・運用支援
- 技術
- Python / pandas / kintone REST API / SQLite / CSV連携 / Windows Server / Chatwork API / 差分同期
01 — 課題
営業のkintoneと製造現場の基幹システムが分断
見積・顧客情報はkintone、在庫・工程・出荷予定は古い生産管理システムに分かれ、営業は在庫や納期を確認するたびに製造現場へ電話していました。受注確定後には生産管理システムへの再入力も残り、現場の作業中断や転記ミスの原因になっていました。
- 在庫・工程・出荷予定を横断的に確認できない
- 確認のたびに製造現場へ電話・口頭で問い合わせ
- 受注後にkintoneから基幹へ二重入力
- APIがなく仕様書も不十分で連携が難しい

02 — 解決策
接続方式を決め打ちせず、壊さない方法から選ぶ
実装前に、製品・バージョン、API有無、CSV出力、稼働時間、保守契約上の制限などを調査。外部向けREST APIがないことを前提に、本番DBへ直接接続せず標準CSV出力を利用する方式を採用し、既存システムへの負荷と保守リスクを抑える段階構成としました。
- 接続方式と業務影響をPhase 0で調査
- 基幹DBへの直接INSERTは採用しない
- 標準CSV出力による読み取り中心の連携
- 書き戻しはPhase 2として安全性を別途検証

03 — 解決策
不揃いな基幹データを、検証・標準化してからkintoneへ
生産管理システムが共有フォルダへ定期出力するCSVをPythonが取得し、SQLiteへステージングして形式検証・コード標準化・差分抽出を実施。名称の完全一致ではなく顧客コード・品番で照合し、自動照合できないデータは未照合一覧へ隔離、正常データだけをkintoneへ反映します。
- CSVを検証・標準化してから反映
- 顧客コード・品番による表記ゆれの照合
- 前回値との差分だけを更新
- 未照合・不正データは隔離し処理を止めない

04 — 成果
現場へ電話する前に、営業が一画面で確認
営業担当者がkintoneから在庫・引当可能数・現在工程・製造完了予定・出荷予定を確認できるようになり、製造現場への電話・口頭確認を削減。最終同期時刻を明示することで更新時刻の分かる参照情報として安全に使え、既存の生産管理システムを変更せず導入しました。
- 在庫・工程・出荷予定を営業が一画面で確認
- 製造現場への問い合わせを削減
- データの最終更新時刻を明示
- 既存基幹を変更せずに導入

Results
成果
既存システムを置き換えるのではなく、必要な情報が営業へ届く仕組みをその外側に作りました。Phase 1では受注転記が残るため「二重入力を完全解消」とは表現せず、情報確認の効率化と、書き戻しを安全性確認のうえで別フェーズとした点を成果として掲載しています。
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